niki* × 0189homme のダブルネーム商品「oshiro シャツ」
こちらに使われている生地は「播州織(ばんしゅうおり)」と言います。
播州織は、兵庫県西脇市を代表する地場産業です。
■ 播州織は糸を染めてから織る「先染織物」
先染織物とは、糸の段階で色を染めてから生地を織ることをいいます。
先染めのメリット:
- 糸の光沢と質感が高く、繊細な柄表現が可能。
- 色落ちがしにくく、堅牢度が高い。
先染めのデメリット:
- 均一な染め上がりを実現するために高度な技術が必要で、時間とコストがかかる。
- 工程とコストの面で大量生産に向かない。
一方、生地を織ってから染めることを「後染織物」といいます。
後染めのメリット:
- まとめて大量に染められるため、低コストで時間がかからない。
- 色やプリントのデザインが変えやすく、流行の色や柄で染められる。
流行やコストダウンを重視するなら後染めにメリットがありますが、生地の質感や表現の豊かさを求めるなら先染めの方が優れています。
播州織の特徴
播州織は綿素材を中心にした繊細な織り方によって、柔らかく肌触りの良い風合いが生まれます。この柔らかさは洗うほどに増していきます。染色から織りまでを産地で一貫して行うため、品質管理が徹底されているのも特徴です。
■ 播州織に伝わる技法: ジャカードカラミ織
・ジャカード織とは
ジャカード織機を使って複雑な模様を織り出す技術です。カードに穴を開けたパターンを読み取ることで、経糸を独立して操作し、非常に詳細で複雑なデザインを可能にします。
・カラミ織とは
経糸同士を絡ませながら織ることで透かし模様を作る技法です。生地に独特の透け感と軽さが生まれ、通気性が良くなるのが特徴です。
・ジャカードカラミ織とは
ジャカード織機を使用してカラミ織の模様を作る高度な技術です。
ジャカードカラミ織の特徴
- 複雑なデザイン:ジャカード織機を使うことで、詳細なパターンを実現。
- 透かし模様:カラミ織特有の透け感により、軽やかで涼しげな印象を表現。
- 立体感:ジャカード織機で織ることで、生地に立体感が生まれ、デザインが際立ちます。
- 高い技術力:ジャカード織機の操作とカラミ織の特性を理解し、繊細に織り上げる高い技術が求められます。
■ niki* のプロジェクト
旧式のジャカードカラミ織機は、2024年現在、国内に3台しか現存しない貴重な織り機です。niki* のテキスタイルデザイナー大塚さんは、【※織機再生プロジェクト】で兵庫県西脇市の老朽化した同織機に新たな命を吹き込み、まるで織機と会話するかのごとく、繊細で風合い豊かな姫路城柄の生地を織り上げました。
※織機再生プロジェクトについて
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202109/0014704647.shtml
https://www.instagram.com/shokkisaisei_prj2020/
このような技術や背景で織られた生地を用い、姫路のアトリエで一点一点丁寧に制作しておられるのが「niki*」さんです。
そんな世界観に惚れて依頼したアイテムがこちらになります😊
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