洋服屋さん(主に実店舗)の多くは土日祝もお店を開けています。
それは、平日よりもお客様が増えるからです。
同時に、お客様からの問い合わせも増えるわけです。
そんな即時フォローしてほしい時に、
どうして同じ業界のメーカーさんは休んでしまうのか。
せめて在庫や納期の問い合わせが出来る窓口だけでも開けてくれないものか。
この業界に入った10年前から、ず~~~~~っと疑問に思っている事です。
はい。
やっぱりアパレルは不可思議な業界だなぁと、
そんな愚痴めいた所から今日の投稿はスタートします(笑)
どうぞ、お付き合いください( ̄▽ ̄)v


さて、表題の通りへと話は変わりましてっと。
洋服屋の恥というのはですね…。
最近、パンツの丈直しに関するトラブルを2連発起こしてしまいました。
もう、ほんっとうにゴメンなさい…。
初心者マークのスタッフがお受けしたとはいえ、あってはならん事です。
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丈直しというのは、当然のことながら皆さんそれぞれ足の長さが違いますので、
お店で売ってる状態では合わず、個々の足の長さに合わせてカットするという
単純な作業です。しかしですね、たかが丈直し。されど丈直し。
奥が深いのですよ…。いや、正確には単純だからこそ落とし穴があるのですよ。
お客様:「前に買ったのと同じ長さに直しといて~」
お客様:「同じのもう一本買うから、同じ仕上げにしといて~」

特にこの2つの例は経験上非常に危険なのです
丈直しでチェックする項目には
・ウエスト位置
・股上の深さ
・股下の総丈
・パンツの総丈(パンツの上から下まで)
…など、色々な要素が絡んできます。
で、最終どのくらいカットして仕上げるのかと指示書を書きます。
しかしそこで、
”股下を同じ長さで指示した。”
”総丈を同じ長さで指示した。”
と単純にやってしまうと、例えば履いた時のウエスト位置が違うものだと、
パンツの裾の長さは違ってきます。
↑文章だけで伝わるでしょうか(^^;
また、最近の高ストレッチ系パンツで良くあるのですが、
同じ品番でも製品の各寸法にバラつきのある場合があります。
コッソリ言ってしまうと、生地の特性上(非常に柔らかいなど)仕方がない場合と、
どんだけ粗悪やねん!という場合があります(笑)  ←いや、さすがに笑えない

こんな場合も、同じ指示書で出せば当然の事ながら長さは違ってきますよね。
お洋服というものは、一度ハサミを入れたらもう元には戻せません。
例えば冬用のフルレングスのパンツを
夏物と同じような裾絞りのクロップドパンツにして…
などというリフォームに近い問い合わせについては、
地面からの高さを測る物差しまで登場します(笑)
お客様にとって満足のいく仕上がりにするために
格好や体裁を構っている場合ではありません!
それほど、お直しという作業は気と心を遣うのです。
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…ちょっと話が脱線し掛かりましたが
まぁ、先に書いた感じの理由でトラブル2連発を起こしてしまったわけです。
「特にパンツのお直しは面倒くさがられても必ず穿いて頂いて測るように!」
と改めて徹底したところです。
たまに強い口調のお客様が、
「面倒だから一緒の感じでやっといてよ!」と申されますと
頭で分かっていても、ついついやってしまいがちです。
僕も過去に苦い経験があります
でも、一度経験すれば、
少しの「まぁいいか」が「大きな事」に繋がるのが体で解かります。
今回失礼をしてしまったお客様には申し訳ないですが、
これでもう同じミスは無いでしょう????
と同時に、今後お客様に【わざわざ穿いていただく理由】を
しっかりと伝えられると思います。
というわけで、もし何度か足を運んでいるようなお洋服屋さんで
面倒な事を声掛けされてもそれにはちゃんと理由がありますので、
素敵に着たいモノであればなおの事、指示に従ってあげてください。
逆に、もし仮に『いつもと同じ感じにしときますね~♪』なんて
軽々しく言う店員さんが居たら、怪しんであげてください(笑)
僕自身、服に困っているからこそサイズの直しには「満足」を求めたい
そんなタイプですので、鬱陶しがられても言い続けて行きます。
「あの店、サイズ直し適当やで」と言われるより、
「あの店、サイズ直しお願いしたら鬱陶しいで。」くらいがちょうど良い(笑)