こんにちは!
婦人服専門店のUMEYA 専務の梅田です。
先日、洋服の縫製工場(生地を切って縫って洋服に仕上げる工場)を見学する機会を頂き、
東大阪市は河内小阪駅近くにある
(株)イワサキさんへ、お伺いしてきました。
この機会を設けて下さった同業者組合の皆さまと、
業界メディアの繊研新聞社さまに感謝いたします☆
(株)イワサキさんの企業理念は「服を作る前に人を作る」
それは、人格をどうこうするとかいう話ではなくて、
「ひと針ひと針に心を込める」とか、
「私たちは何百着と縫うけれど、買うお客様にとってはたった一枚の大切なお洋服」
という考え方を持って洋裁が出来るかどうかを学ぶ、
いわゆる道場のような存在を目指すという意味です。
さて、このブログをご覧の皆さんにも少しだけ工場内をご紹介したいのですが、
開始早々にバタバタして写真が少なく、いきなり生地の裁断の所からになります(^^;
ちなみに、工場の一番最初は【パターン】と言って、お洋服の設計図を作る所からです。
という訳で、先ずは1枚目から。
商品を企画した会社(アパレルメーカー)から送られてくるデータをもとに、
パターンという型紙を作成し、生地に合わせます。
モヤっとしたものしかお見せ出来ませんが、
一定基準の生地の中にこれだけのパーツが入るように製図されます。
生地の上に型紙が置かれていく状態。これはこの後手作業で裁断されていきます。
ちょっと前後しますが、洋服の生地は気温や温度によって微妙な変化が起きる素材です。
ですので、季節や生地ごとに適正なスチームを当て、生地を安定させてから裁断に入ります。
先ほどの手作業に対し、細かな技術を必要としない場合は機械で裁断されます。
先ずは生地をセットします。
そして、入力されたデータ通りに自動的にパーツが裁断されます。
生地の置かれた台は下から空気が吸われる構造で、
何枚も重ねられた生地は台にしっかりと固定されます。
布団圧縮袋のような感じを想像してください(笑)
で、こんな感じになります。
裁断されたパーツは縫製部屋に運ばれ、ミシン使いの職人さん(多くは平均年齢23歳の女性)によって
お洋服へと縫い込まれていきます。
しっかりと間違いのない縫い仕上げを行うための、工場さん独自の技術もあったります。
非公開情報につき、ゴメンナサイ(^^;
どんな色のお洋服にも対応できるように、糸の数も凄いです。写真1枚に収まりません(^^;
形を整えたり生地を落ち着かせるためのアイロンも1℃単位での管理で徹底されています。
出来上がっていくお洋服たち。
抜群の仕上がりです。
行程を追いながら完成を見届けると、単に入荷してきたお洋服を見るよりも
遥かに感慨深いものがあります。
ちなみにこの工場では、国内外の有名ブランドが生産されています。
殆どの人が聞いたことのある名です。よって、間違いや妥協は許されません!
見る方も少々ドキドキ・・・(^^;
また、(株)イワサキさんでは社員のみを対象にした職業訓練校としての一面もあり、
日本中のあらゆる分野に卒業された職人さんたちを輩出しておられます。
といった具合に、非常に省略した形でしか書けませんが、
お洋服に携わる人間の一人として、非常に濃い勉強をさせて頂きました。
例えば、高い服安い服に係らず、
ベストとジャケットって似たようなお値段で売られていますよね?
でも、ベストの袖口(脇の所)を仕上げるのって、とっても難しいんです。
ジャケットなら袖を縫い付けてしまえば見えない部分ですが、
ベストの大きな開き口をキレイに仕上げるには手間が掛かるんですね。
なので、作業的にはほとんど変わらない労力が必要なのです。
などなど、お店に並ぶお洋服の見た目や、付いている値札を見るだけでは
判断できないものを沢山得て帰ってきました。
同じようなものが色々な値段で売られている業界ですが、
本当の価値と間違いのない物をお客様にお届けするために、
我々販売者側がもっと勉強せにゃイカンなぁ~と思わされた工場見学でした。
高いだけが良い物じゃない、単に安けりゃ良いってもんじゃない。
ちゃんと価値を伝えて、
もっともっとお客様に納得と満足をしてもらえる仕事を目指したいと思います。
ではでは、今回はこの辺で♪
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